タンパク質を摂る「量」と「タイミング」の目安

トレーナーの近藤です!!

前回の投稿でタンパク質の様々な働きについて書かせて頂きました。

身体の中も外も、多くのものにタンパク質(アミノ酸)が重要だという事を紹介しました。

(詳しくは前回の記事を参照)

今回は、そんな重要なタンパク質を「実際にどのくらい摂取すれば良いのか」について
お話していきます!

 

1日の摂取量の目安

タンパク質の摂取量は、体重・運動量などによって変化するため、人それぞれです。

そのため、基本的には「体重1㎏あたり〇g」で計算されることが多いです

ISSN 国際スポーツ栄養学会によると、激しい運動を行うアスリートでは「体重あたり1.7g~2.2g」の摂取量が理想とされ、健康増進を目的としている人においても1日に体重あたり1.2~2g程度」摂取することが望ましいと報告されています。

また最近の研究では、体重あたり約1.62g」が理想的であるといった報告もあります。

数値の幅も広いので、覚えやすく・計算しやすい値にすると・・・

目標として「体重(㎏)×2g

最低でも「体重(㎏)×1.5g以上を目安にタンパク質を摂取するといいと思います。

例)体重70㎏の場合 70×2g=140gになります。

卵1個に入っているタンパク質は約5gなので、28個分になります。

 

摂取するタイミング

摂取タイミングとしては、まず毎回の食事からしっかり摂ることは基本です。

そのうえで、プロテインなどでタンパク質を補うタイミングとして

①「トレーニング後」②「就寝前」がおすすめです!

 

① トレーニング後

トレーニング直後は、筋肉にアミノ酸(タンパク質が分解された形)が吸収されやすい状態になります。

その為、運動直後にしっかりとタンパク質を補給する事で、より筋肉に栄養を補給出来るようになります。

この効果は約2時間程で消失するとされています。

トレーニング効果を最大化するためにもトレーニング直後のタンパク質摂取はおすすめになります!

 

② 就寝前

寝ている間も体は筋肉を作る為に働いています。この時の筋肉を作り出す働きは、寝る前のタンパク質摂取によって増加すると言われています。 

睡眠中は栄養補給が出来ません。夕食を含めてしっかりと栄養を補給して行きましょう。

 

摂取する頻度

トレーニングをすると筋肉を構成するタンパク質を作り出そうとする働きが高まります。

これは運動直後から増加し始めて、48時間後も高い状態を維持すると言われています。

なので、「トレーニングした日」だけでなく、トレーニングした「翌日・翌々日」もしっかりとタンパク質を補給出来ると良いですね!!

 

また、多くの人はタンパク質が不足しがちの為、毎日しっかり摂ることをおすすめします!

 

効率の良い摂取

運動後のタンパク質摂取において「糖質」と一緒に摂取する事は大変重要です。

運動によって体のエネルギーは枯渇しています。この状態でタンパク質だけを摂取しても、筋肉に届く前に多くのタンパク質は身体を回復するためのエネルギーとして利用されてしまいます。

 

また、疲労回復において糖質とタンパク質を同時に摂取することで、

より早く筋肉のグリコーゲン(筋肉内のエネルギー)が回復する事も報告されています。

 

実際多くのプロテイン飲料などはエネルギー補給を考えて「糖質」が入っている事が多いです。

「甘くて太りそう」といった意見も聞きますが、実は重要だったりします。

 

参考文献

Churchward V et al: Nutritional regulation of muscle protein synthesis with resistance exercise: strategies to enhance anabolism; Nutrition & Metabolism 2012

John L: Regulation of Muscle Glycogen Repletion, Muscle Protein Synthesis And Repair Following Exercise; Journal of Sports Science and Medicine .2004

Jorn T et al : Pre-Sleep Protein Ingestion to Improve the Skeletal Muscle Adaptive Response to Exercise Training ;Nutrients 2016

Kerksick C.M et al.: ISSN exercise & sports nutrition review update: research & recommendations; Journal of the International Society of Sports Nutrition .2018